流動資産を見るときの考え方メモ

2022/06/21

決算書について

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現金化の容易さを見る

決算書の入門書では流動資産について、

ビジネスサイクルの中の資産、または一年以内に現金化される資産

と説明するものが多い。
しかしそれでは説明が足りない。

流動資産の中でも、項目ごとに現金化の速さが違う。

    現金預金
    受取手形
    売掛金
    有価証券(売買目的など)
    未収金

などは現金化が速く、”当座資産”と呼ばれる。

一方、

    棚卸資産
    製品
    仕掛品
    原材料

などは、売れる前の在庫や製造途中のものなので現金化までに時間がかかる。
将来企業の収益の元になるものでもある。

短期的な支払い能力をたしかめる

前項の当座資産をつかって”当座比率”を算出する。
算出方法は当座資産を流動負債で割る。

当座比率=当座資産/流動負債×100

一般的に100%以上あれば短期的な支払い能力がある、とされる。
算出した数値を見て終わりではなく、やけに高い or 低い場合に
「なぜ?」と問うために使う。

当座資産の中にも不確実性はあり、売掛金の回収が不可能になれば比率は変わる。
財務安全性を特に重視したい場合は、当座資産を構成する項目の比率も見る。

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